アラックスエコファンクラブ


表彰式を行いました
◇開催:2016年11月26日(土)
◇会場:千葉市生涯学習センター
表彰式の様子








(写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。)
ごあいさつ
千葉テレビ放送株式会社
上田誠也 代表取締役社長

夏休みエコ絵画コンクールは千葉県が進めている「総合的な環境学習の推進」の趣旨に則り、小学生のみなさんに環境への興味や関心を深めてもらうことを目的に「未来のごみ箱」をテーマに平成18年にスタートしました。
今年は11回目の開催となり、昨年の10回という節目を越えた新しい段階に入りました。第1回はおよそ690点からスタートしましたが、今回は千葉県内の531団体から、計12,157点の作品応募があり大きく成長しました。
12,157点という多くの作品を、9月から10月にかけ、作品選考会、入賞選考会の2回にわたり厳正な審査を行い、千葉県知事賞をはじめ各賞を選定いたしました。審査された先生方はじめ、私も大いに悩みましたが、大変素晴らしい作品が選ばれました。
なお、入賞作品等の展示は、千葉県生涯学習センター1階アトリウムのほか、ららぽーとTOKYO‐BAY、千葉県庁本庁舎19階展示コーナー、成田国際空港NAAアートギャラリーでも行います。ひとりでも多くの方にご覧いただき、地球環境の大切さにお気づきいただければと思います。
本コンクールが、千葉県のこれからの環境行政、環境学習の分野において一層有意義なものとなり、またこれからの地球環境問題への取り組みへの一助となりますよう、引き続き皆さまのご協力をよろしくお願いします。
一般財団法人千葉県環境財団
志村勇亮 理事長

千葉県環境財団は、昭和49年に千葉県の4つの市(千葉・市原・袖ケ浦・君津)で設立された団体です。水、たい肥、振動、騒音、放射能といった私たちの暮らしをとりまく身近な環境について調査分析する仕事をしています。また、千葉県と協力し、千葉の素晴らしい自然環境を守ろう、再生しようという県民の方々を応援する仕事も行っています。
夏休みエコ絵画コンクールも11回を迎えました。最初のスタートはささやかなものだったのですが、今や500を超える団体、12,000点を超えるエコ絵画をご応募いただき、非常に大きなコンクールに成長しています。これは、ご応募いただいた児童のみなさんはもちろん、ご指導いただいた先生方、県・市町村の教育委員会の関係者をはじめ、非常に多くの皆さまのご協力の賜物と厚く感謝申し上げます。
本日の表彰式にご参加の皆さんは、12,000点を超える作品の中から選ばれたわけですからとても凄いことです。本当におめでとうございます。
千葉の未来を担うみなさんがエコ絵画コンクールをきっかけに、身近な環境問題について改めて考え、千葉の素晴らしい自然・環境、日本・地球の環境を守ろうという大人に成長してくれたら素晴らしいと思います。
千葉県教育庁 教育振興部指導課 教育課程室
小関 正彦 指導主事

みなさんこんにちは。入賞された児童、ご家族のみなさん本当におめでとうございます。
私は美術の先生を25年程やっていたので、私自身も絵を描くことは大好きです。今は、千葉県教育委員会に勤めています。
たくさんのポスターや絵画コンクールの審査をしていますが、このエコ絵画コンクールの審査が好きで、毎年楽しみにしています。どうして好きなのかというと、みんなが楽しんで「未来のごみ箱」を描いている様子が、応募作品から伝わってきて、本当に嬉しい気持ちにしてくれるからです。
みなさんも作品を描きながらとても楽しかったのではないでしょうか。いかがですか。素晴らしいですね、手がたくさん挙がりました。
今日入賞されたみなさんの作品がアトリウムに展示されていました。すごい絵がいっぱいありました。これが、これから先、新しい君たちが大人になって生きていく時代に世界で求められる力なのです。

これから少し難しい話をしますが、今、学校の勉強が変わろうとしています。どのように変わるかというと、教科書で一所懸命勉強して教科書に書いてあることを覚えて、頭の中に入れてテストでそれを書く。そのような勉強を今まで一所懸命ずっとしてきました。けれども、人間が一所懸命それを続けても勝てない存在が現れました。コンピューターです。難しい言葉で「人工知能」といいますが、囲碁の世界チャンピオンになった韓国選手をコンピューターが破ってしまったニュースをご存知ですか。「記憶」では、人はコンピューターに勝てないことが証明されてしまいました。また一昨日のテレビ番組では「人工知能」とタレントにじゃんけんをさせていました。何人ものタレントが挑みましたが全員負けてしまいました。人間が「グー、チョキ、パー」を出す直前の腕の動きをデータ化し、何百万件を検索することで次に何を出すかが分かってしまうそうです。ですから人間は「記憶」で人工知能にかなわないのです。
でも、「未来のごみ箱」を頭の中で考えて、誰も思いつかなかったようなアイデアを、自分の頭で生み出すという力は人間にしかありません。どうか、図工の時間を楽しんで、いい作品をいっぱい作って人工知能に負けない大人になってください。そしてまた来年、「これはちょっと思いつかなかった」と思わせる、アイデア溢れる作品を描いてください。そんな作品に出会えることを楽しみにしています。
アラックス株式会社
新井 隆太 代表取締役社長

第11回夏休みエコ絵画コンクールで入賞された皆さん、おめでとうございます。また、ご家族の方もおめでとうございます。当初、700点弱の応募で始めたコンクールが、今では12,000名を超える皆さんからご応募いただけるようになりました。本当にありがたいことです。
そもそも、このコンクールを始めたのは、私は環境事業をやっていますが、以前はなかなか環境事業に就職してくれる方が少なかったことが理由のひとつです。異なる業種から転職しても、環境事業になかなか興味や関心を持っていただけないこともありました。そこで、小さな頃から環境に興味をもってもらうにはどうすればよいのか考えました。同時に千葉をより良くしていきたいという思いもありましたので、県内の小学生を対象に身近かなテーマのコンクールを始めさせていただきました。第1回目に応募してくれた児童は、当時高学年であれば、今ごろは社会人として、どこかで活躍されているはずです。
「環境にやさしい千葉県」、「環境にとても意識の高い千葉県」というものを目指してこれからもエコ絵画コンクールをもっと広めていきたいと思っています。ぜひとも、地域、学校などで、さらに多くのみなさんに取り組んでいただきますようお願い申しあげます。本日はおめでとうございました。
講評
NPO法人環境技術支援ネットワーク
樋口壯太郎 理事長

入賞者のみなさん、本日は本当におめでとうございます。私は大学院でごみを中心に環境のことを教えながら研究をしています。
「未来のごみ箱」をテーマに、色々なアイデアを出していただきました。私は美術の専門家ではありませんが、美術の側面では美しい色を使い、楽しくなるような作品に仕上げてくれました。
一つ感じたことがあります。みなさんは絵のほかに、作品のコメントを書いています。そこにさまざまなアイデアを見つけることができました。その中で「魔法の機械を使ってごみをキレイにしましょう」といった具合に「魔法」という言葉を使っている作品があります。また「海のクジラ」や「貝」を使ってリサイクルしたり、ごみをキレイなものに変えていこうともしたりしています。小学生として環境問題に興味を持ち、環境を良くしたいが「ではどうしたらよいのだろうか?」低学年では具体的なストーリーが浮かばない。だから「魔法」という言葉を使ったのではないでしょうか。
しかし高学年になると、例えば「浄化する貝」や「発電アンコウ」などが例に挙げられますが、実際に自然界の中でも行われていることや、ごみから発電をしていることが実用されていることに着眼しておられます。このように環境問題に興味をもってもらうことが、将来みなさんが大きくなった時にさまざまな分野で活躍する人が出てくるはずですし、日本の、特に千葉の環境の未来は明るいな、と思いました。
「魔法」という言葉に戻りますが、今は「魔法」でも将来は「魔法」ではなくなるときが必ず来ます。ごみで作った薬で病気を治したり、ロボットを作品にしたりしたみなさんもいましたが、ごみから消毒剤を作ろうという研究は私の専門です。また今みなさんが使っている携帯電話・スマートフォンなどから金、バナジウムなど非常に希少な金属を回収することも世界中の研究者が競争をしています。ですから、みなさんが大きくなったときにぜひ、今の疑問を社会に活かしていただいて「魔法」が現実になることを祈っております。
恐らく将来は「ごみ箱」がいらなくなるかもしれません。みなさんはさまざまな分野で活躍されるはずですが、そのためには、今から環境に興味をもつことが重要だと思いますし、同時に小学校の先生方は環境教育に力を入れていただきたいと思います。将来の社会は現在の子どもが作っていくことになりますので、ご家庭でも環境に興味をもちながら生活できるよう、子どもたちに影響を与えていただけたらと思います。
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